コールセンターでビジネスフォンを使用する際に、多くの企業で導入されている機能が通話モニター機能です。近年では、コールセンターに留まらず、さまざまな用途でモニター機能が利用されています。
通話モニター機能とは、管理職や現場責任者のスタッフがオペレーターと顧客との通話をリアルタイムで聞くことのできる機能です。チェックする側の電話機からの音声はカットされているので、顧客側にはチェックしていることが気づかれません。その代わり、通話に参加することもできません。
今回の記事では、通話モニター機能について紹介します。
1、通話モニター機能の概要
通話モニター機能の概要について紹介します。
通話モニター機能
通話モニター機能とは、主に従業員と顧客の電話のやり取りをチェックするために用いられる機能です。
通話モニター機能の付いたビジネスフォンを設置するか、もしくは非対応の機種でも後付けでモニタリングが可能となる機器を取り付けることによって利用可能になります。
原則としては、管理者の音声は顧客側に聞こえないようなっており、通話に参加することもできません。
通話モニター機能の用途
通話モニター機能は主に以下の用途で利用されます。
- コールセンターのスタッフ指導のため
- クレーム対応時
- 電話対応のOJTとして
最も典型的な通話モニター機能の利用方法です。特に新人スタッフについては、電話の受け答え方、商品知識、適切な案内など、直属の上司や管理者がチェックすることにより、スキルアップをしていく必要があります。また、電話が終わった直後にスタッフにフィードバックできるので、高い研修効果が見込めます。
クレーム対応の際には、受け答えの文言や態度に関して、かなり慎重な対応が求められます。また、顧客の怒りが収まらない場合、対応したスタッフの上司が引き継いで対応に当たるケースが多いので、顧客とのやり取りの内容や顧客の特性を上司が把握しておくことも大変効果的になります。
新人教育とは逆のパターンで、電話対応に慣れた上司や先輩スタッフの対応を研修中のスタッフに聞いてもらう、という研修方法もあります。
電話対応の生のやり取りを実際に聞いてもらうことによって、どんな点に工夫して対応しているか、売り上げにつながるにはどのような話し方をすればよいか、といったことを肌で感じて学ぶことができます。
通話モニター機能は、他にもさまざまな用途で利用できますので、コールセンターだけではなくさまざまな業態で活用されています。
メーカーにもよりますが、チェック者側の音声をあえて聞こえるように設定することも可能です。また、現在モニター機能を使用するためには、基本的には電話工事が必要になります。
2、最新の通話モニター機能
最新の新品ビジネスフォンならではのモニター機能にはどのようなものがあるでしょうか?
社外から通話内容を確認できる
従来のモニタリング機能は、従来の内線通話同様、使用できるのはチェック者が社内にいるときに限定されました。
同じ主装置につながっているビジネスフォン子機からしか、チェックすることができないためです。
しかし、クラウドビジネスフォンに接続されたビジネスフォンでは、チェック者が社外にいるときでも通話モニター機能が利用できます。
これによって、毎日のように外出の予定が入っている管理者や、緊急性の高いクレーム対応の時でも場所と時間を選ばずに通話モニター機能を利用できます。この場合、外出しているスタッフを前もって内線化しておく必要があります。
遠隔でのモニタリング対応は現状一部のサービスのみ
クラウドビジネスフォンは様々な事業者がありますが、通話モニター機能はまだ広く浸透しているわけではありません。2018年現在、MOT/PBXなど一部のクラウドビジネスフォン事業者で通話モニター機能がオプションとして設定できます。
クラウドビジネスフォンに加入すれば必ず社外から、通話モニター機能が利用できるというわけではありませんので、契約前に機能をチェックしましょう。
3、まとめ
今回の記事では、ビジネスフォンの通話モニター機能について紹介しました。新品ビジネスフォンでは、社外からのモニタリングが可能になるケースもあります。
通話モニター機能は、コールセンターのオペレーターでは当たり前のように活用されていますが、他の事業者でも様々な活用方法があります。特に、クレーム対応の際には、情報を共有する点でも非常にメリットが大きいのではないかと思います。
クラウドビジネスフォンのモニター機能は、現在はサービス提供者がそれほど多くはありませんが、もし利用できる場合には非常に利便性が高いサービスです。ぜひ、検討してください。